
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/45/Miniature_Model_of_Azuchi_Castle.jpg
復元模型(内藤昌監修)
1576年 織田信長が琵琶湖のほとりに築いた安土城。
斬新な設計の内装を担当したのは、狩野永徳(かのうえいとく)。狩野派(室町から江戸時代まで日本画壇の中心だった画派)の代表的な画人です。
1582年の本能寺の変で焼失し、豪華な障壁画も失われています。
障壁画(しょうへきが)は、襖や衝立などに描かれた日本画のこと。
のちに狩野派一門の障壁画は、桃山時代を代表する絵画様式となります。
のちに狩野派一門の障壁画は、桃山時代を代表する絵画様式となります。
狩野永徳の参考代表作

《唐獅子図屏風》(からじしずびょうぶ) 右隻
16世紀後半 東京国立博物館 国宝

《花鳥図》
1566年 大徳寺聚光院(京都)
他のお城もざっくりと確認を!

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c1/Himeji_castle_in_may_2015.jpg
兵庫県姫路市
築城 1346年 赤松貞範
改築・増築を経て 1617年今の姿に完成
5層7重の大天守を中心に3つの小天守
別名 白鷺城(しらさぎじょう)
《洛中洛外図》の徳川時代の伏見城

京都市伏見区
1592年築城
豊臣秀吉の邸宅式の城郭
秀吉の死後は徳川家康が住んで
3代将軍家光のときに廃城

1583年築城
築城主 豊臣秀吉
秀吉が伏見城へ移ってからは子・秀頼の城
1615年大阪夏の陣で焼失
江戸幕府が修築
4級 過去問/Q.76

《洛中洛外図屏風》右隻(部分)
桃山時代 紙本金地着色 六曲一双
各160.4x365.2㎝ 米沢市上杉博物館(山形)国宝
桃山時代 紙本金地着色 六曲一双
各160.4x365.2㎝ 米沢市上杉博物館(山形)国宝
こちらも狩野永徳(かのうえいとく)の代表作品。
狩野永徳は安土城や大阪城、聚楽第(じゅらくだい・秀吉の城郭風の邸宅)などの、障壁画に筆をふるった桃山時代の絵師でしたね。
華麗でダイナミックな表現で、狩野派の黄金期をもたらしました。
この《洛中洛外図屏風》(らくちゅうらくがいずびょうぶ)は、織田信長が上杉謙信に贈ったものと伝えられています。

右隻

左隻
京都の市街(洛中)と、郊外(洛外)の名所や風俗を、一望のもと細密に描いています!
4級 過去問/Q.77

《松林屏風図》(右隻)
16世紀(桃山時代)紙本金地着色 六曲一双
各156.8x356㎝ 東京国立博物館 国宝
16世紀(桃山時代)紙本金地着色 六曲一双
各156.8x356㎝ 東京国立博物館 国宝
長谷川等伯(はせがわとうはく)は、狩野永徳と並ぶ桃山時代を代表する絵師。
豊臣家に重用され、雪舟(せっしゅう)の後継者と名乗り、狩野派に対抗しました!
この作品は、等伯50歳代の作品と推定されています。

左隻
初冬の朝霧がかかる松林…
その湿潤で大気的な詩情ある風景…
水墨による黒の濃淡のみで表現…
余計なものがないシンプルな構図に、奥行きや広がりを感じさせる余白です。
当時日本の水墨画に大きな影響を与えた中国の画家・牧谿(もっけい)の様式に倣っており、狩野派にもない独特の空間表現です。
他の作品もみごとです!
雪舟(せっしゅう)が号で
等楊(とうよう)は諱(いみな・本名)
室町時代に活躍した水墨画家・禅僧
中国画から日本独自の水墨画風を確立

《秋冬山水図》(冬景図)
東京国立博物館 国宝
東京国立博物館 国宝
永徳の孫
探幽(たんゆう)は号
江戸時代初期に活躍
雪舟を深く学び明るく穏やかな画風

《四季花鳥図(雪中紅梅鳥図)》
名古屋城障壁画(上洛殿三之間)
名古屋城障壁画(上洛殿三之間)
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4級 過去問/Q.78

二曲一双 各154.5x169.8㎝
建仁寺(京都国立博物館寄託) 国宝
俵屋宗達(たわらやそうたつ)は、琳派の創始者として知られます!
この《風神雷神図屏風》は、有名な作品ですね。
風神は風を司り、雷神は雷を司る神。
それぞれが両端ぎりぎりの緊張感…
金箔の無限の奥行…
墨に銀泥を混ぜて使うことで、墨と金という異質な素材の違和感も中和しています!
この作品には落款も印章もありませんが、宗達の真筆であることは確実視されています。
さらに宗達は、江戸時代初期に活躍した絵師ということのみで、生没年もはっきりしません。
さらに宗達は、江戸時代初期に活躍した絵師ということのみで、生没年もはっきりしません。
この絵は琳派の後継者である、尾形光琳(おがたこうりん)や、酒井抱一(さかいほういつ)などによっても模写されています。
他の答えの作家は、
俵屋宗達と並ぶ江戸時代初期を代表する絵師。
江戸時代初期の書家、陶芸家、芸術家。

《舟橋蒔絵硯箱》
4級 過去問/Q.79

《(夕顔棚)納涼図屏風》(部分)
17世紀(江戸時代) 紙本墨画淡彩 二曲一隻
149.1x165㎝ 東京国立博物館 国宝
久隅守景(くすみもりかげ)は、江戸時代前期の狩野派の絵師。
生没年不詳ですが、狩野探幽の弟子です!
この作品は江戸時代初期の歌人・木下長嘯子(きのしたちょうしょうし)の
「夕顔の 咲ける軒端の 下すゝみ 男はてゝれ 女はふたのもの」
の和歌を絵画化した作品です。
おぼろな月の光の下、農夫の家族が涼をとっています。
「てゝれ」は襦袢やふんどし
「ふたの物」は腰巻
守景はこのような田園風俗画を得意としました。
他の答えの作家は、
江戸時代中期の画家。
古典の軽妙さを加えた都市風俗画。

《雷神》(落雷図)
狩野探幽の弟の子。
江戸幕府に仕えた絵師。

《徳川光圀像》 水戸徳川博物館
江戸時代の画家で浮世絵の確立者。
この作家については次の問題で!
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定4級問題[入門編 introduction] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019
続 西洋・日本美術史の基本 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2018
増補新装 カラー版日本美術史 辻惟雄監修 株式会社美術出版社 2020