美術検定4級 過去問/Q.60~65(20世紀と現代の美術2)

Q.60
この彫刻はイタリア未来派の代表的な作品です。制作したのは?

① マリネッティ
② バッラ
③ ボッチョーニ
④ セヴィリーニ
出典:美術検定実行委員会・編『知る、わかる、みえる 美術検定4級問題 入門編 』 (株)美術出版社 2021  p.82
ボッチョーニ 空間の中で連続するユニークな形態

《空間の中で連続するユニークな形態》
1913年 ブロンズ
111.2×88.5×40㎝ ニューヨーク近代美術館 

答え ③ボッチョーニ

ウンベルト・ボッチョーニ(1882-1916)は、イタリアの画家・彫刻家。未来派の主要メンバー。

彫刻を「空間に働きかける動的な表現」としてとらえました。

未来派は、20世紀初頭にイタリアを中心に興った前衛芸術運動です。

それまでの文化や政治を否定して、機械スピードといった、近代文明のダイナミックさを称えました。(戦争さえも賛美するような側面もあったようです。)

これまでキュビスムでは、対象を分解した後、不連続に再合成されていました。しかし未来派では、そこに連続性を持って「時間」を表現しようとしました。

この作品《空間の中で連続するユニークな形態》のフォルムは、サッカー選手の動きからの影響を受けたそう⚽

なめらかな輪郭は、空気抵抗を小さくした機械を暗示させます。

この作品の翌年、第一次世界大戦が勃発。ボッチョーニは騎兵隊訓練中に落馬して、33歳で亡くなっています。

残念すぎますね……

Q.61
この作品の作者は?
① ピカビア
② マン・レイ
③ デュシャン
④ ウォーホル
出典:美術検定実行委員会・編『知る、わかる、みえる 美術検定4級問題 入門編 』 (株)美術出版社 2021  p.82 

作品画像はこちらで確認を👇

《階段を降りる裸体 No.2》
1912
年 油彩・キャンバス 
147x89.2㎝ フィラデルフィア美術館

答え ③ デュシャン

マルセル・デュシャン(1887-1968)はフランス生まれ。
キュビスム未来派の影響を受け、後にダダの中心人物として活動します。

1962年

《階段を降りる裸体 No.2》というタイトル通り、階段を降りる人体の運動の様子を表現しています。
 
産業革命以降ますます加速化し、発達する機械文明。いつか人間も、機械の一部になるのでは…と、人体を「運動する機械」として表現。
 
当時開発された連続写真の技術にも触発され、一定の時間軸上での連続的な形態の変化を描いています!
 
1913年のアメリカでのアーモリー・ショ―他、いくつかの展覧会に出品され、大きな反響を呼んだ作品です✨
 
 
デュシャンというと👇この作品がよく知られますね!
モンドリアン レディ・メイド

《泉》1917年

既製品を使った作品を「レディメイド」と呼んで、既製品の中のに焦点をあてています。
 
そしてどう感じるか…… 鑑賞者の頭の中で、アートを完成させようとしました。
 
現代アートの始まりですね✨
Q.62
この絵の作者は?

① マレーヴィッチ
② モンドリアン
③ ファン・ドゥースブルフ
④ ホモイ=ナジ(ホモリ=ナギ)
出典:美術検定実行委員会・編『知る、わかる、みえる 美術検定4級問題 入門編 』 (株)美術出版社 2021  p.84
モンドリアン 黄・黒・青・赤とグレーのあるコンポジション

《黄・黒・青・赤とグレーのあるコンポジション》
1931年 油彩・キャンバス
60×60㎝ シカゴ美術館 

答え ② モンドリアン
ピエト・モンドリアン(1872-1944)は、オランダ出身の画家。
カンディンスキーマレーヴィチらと並び、本格的な抽象絵画を描きました。
はじめは印象派から入りましたが、パリでキュビスムの影響を受け、より抽象的で単調に描くようになります。
 
特に水平・垂直線のグリッドと、三原色を用いたことで知られますね。(新造形主義
 

第二次世界大戦の勃発後、戦火を逃れ、ニューヨークへ。

マンハッタンという街や、ジャス「ブギウギ」に触れて、あたたかみのある抽象へと変化していきます✨
piet-mondrian-broadway-boogie-woogie

《ブロードウェイ・ブギウギ》
1942-43年 油彩・キャンバス
127×127㎝ ニューヨーク近代美術館 

カラフルでリズミカル♪
楽しいですね ^^

Q.63
この絵の作品名は?
①《記憶の固執》
②《時間と空間》
③《時の溶解》
④《失われた地平線》
出典:美術検定実行委員会・編『知る、わかる、みえる 美術検定4級問題 入門編 』 (株)美術出版社 2021  p.84 

作品画像はこちらで確認を👇

ダリ
1913
年 油彩・キャンバス 
21.4x33㎝ ニューヨーク近代美術館

答え ①《記憶の固執》

描いたのはサルバドール・ダリ(1904-1989)。

スペイン出身で、シュルレアリスム(超現実主義)の代表的な作家として知られます。

サルバドール・ダリ

1939年(35歳頃)

真ん中はダリ自身
背後はダリの故郷
左に群がるアリは腐敗や死を意味するそう…
 
そして溶けた時計は、カマンベールチーズが溶けていく状態にインスピレーションを得たようですが…
シュルレアリスムは、ダダイスムから発展したもので、フロイトの影響をうけています。
 
人間の心の奥の無意識や、夢、偶然といったものを重視し、現実の背後にあるものを描こうとしました。

 
この作品って 21.4x33㎝で、小さい作品なんですねー
Q.64
この絵の作者は?

① リキテンスタイン
② ポロック
③ ウォーホル
④ ジョーンズ
出典:美術検定実行委員会・編『知る、わかる、みえる 美術検定4級問題 入門編 』 (株)美術出版社 2021  p.84

《キャンベルスープ缶》
1962年 アクリル・キャンバス

答え ③ ウォーホル
アンディ・ウォーホル(1928-1987)の《キャンベルスープ缶》ですね✨
アンディ・ウォーホル

1977年(49歳頃)

ポップ・アートの代名詞的存在です!
 
マリリン・モンローや、コカ・コーラなど、誰もが知っている人物や物をテーマに取り上げ、複製した作品で有名ですね♪
ポップ・アートは、1950年代イギリスで始まり、アメリカで広まった芸術運動。
 
雑誌やポスター 漫画 写真など、大衆社会消費社会を象徴するものを主題や素材としています。
 
芸術は個人の内部ではなく、皆のものとして大衆性を高めていきました✨
 
Q.65
この作家が主題としているものは?
① アイドル
② アメリカン・コミックス
③ ショーウィンドウ
④ 映画のポスター
出典:美術検定実行委員会・編『知る、わかる、みえる 美術検定4級問題 入門編 』 (株)美術出版社 2021  p.84

ロイ・リキテンスタイン《絶望して》
1963年 油彩・キャンバス
111.8×111.8㎝ 個人蔵

答え ② アメリカン・コミックス
これはロイ・リキテンスタイン(1923-1997)の《絶望して》
 
リキテンスタインはニューヨーク生まれ。
ウォーホルと並ぶアメリカのポップ・アーティストです!
ロイ・リキテンスタイン

1977年(49歳頃)

先ほどのウォーホルは、主に写真広告を題材にしましたが、リキテンスタインアクション漫画恋愛漫画の感傷的なシーンなど、その一コマを絵画にしました♪
 
単純な輪郭線や吹き出し、印刷物を拡大した時のようなドット(網点)を再現しているのも特徴です!
 
4級の西洋美術の問題はここまでです!
 
とりあえず お疲れさまでした~ ^^
 
次は日本美術へ✨
 

【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定4級問題[入門編 introduction]  美術検定実行委員会編  株式会社美術出版社
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編  株式会社美術出版社  2019
続 西洋・日本美術史の基本  美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社  2018
増補新装 カラー版 西洋美術史  高階秀爾監修 株式会社美術出版社  2021
この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門  佐藤晃子著 株式会社美術出版社  2019
芸術教養シリーズ6 盛期ルネサンスから十九世紀末まで 西洋の芸術史 造形篇II  水野千依編  株式会社幻冬舎  2013

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