3級 過去問/Q.150
ジャコメッティ《立つ女Ⅱ》 1960年
ジャコメッティ(1901-1966)は、スイスの彫刻家で、主にフランスで活動しました。
シュルレアリスムの彫刻家として知られますが、絵画や版画も多く手掛けています。
1935年(34歳)頃からシュルレアリスムから離れ、人間像を模索し始めます。
戦後は、余分なものをそぎ落とし、人間存在の本質に迫る彫刻へ。
評価されるのも戦後になってからです。
《ディエゴの胸像》
1954-55年 アーティゾン美術館
ジャコメッティの他の作品はこちらを👇
3級 過去問/Q.151
フルクサスは、1960年代にニューヨークを中心に広がった表現運動です。
美術や音楽、詩、舞踏など、広い芸術ジャンルにまたがって、イベント(一度限りの表現)をメインに展開されました。
「フルクサス」という運動名は、ジョージ・マチューナス(リトアニア生まれの現代美術家、建築家)が命名したもので、「流動、変化、排泄」といった意味が含まれています。
リトアニアのジョージマチューナス切手
ジョージ・マチューナスによる 1963年のフルクサス宣言
多国籍のグループで、それまでのような、絵画や彫刻を展覧会に出品するという方法ではなく、作家自らが芸術を演じて、観客と直接交流しました。
オノ・ヨーコ(1933-)も、そのメンバーでした。
オノ・ヨーコの作品はこちらを👇
3級 過去問/Q.152
《ロブスターのわなと魚のしっぽ》 1939年
φ260×290㎝ ニューヨーク近代美術館
カルダー(1898-1976)は、アメリカの彫刻家・現代美術家。
着色した金属板などが、やじろべえのようにバランスを保って、ゆらゆらと風で動く作品で知られます。
このカルダーの動く彫刻を「モビール」と命名したのは、マルセル・デュシャンです。
これが「キネティック・アート」(動く美術)の始まりといわれています。
カルダーは動かない針金彫刻や、鉄鋼彫刻も制作しており、それらは「スタビル」(静止彫刻)と呼ばれます。
カルダーの他のはこちらを👇
もう一人、スイス出身の
廃品を集め、モーター仕掛けの奇妙な機械を制作しました。
《メタ・メカニック》 1955年
ティンゲリーの他の作品はこちらを👇
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定3級問題[基本編 basic] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2021
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019
続 西洋・日本美術史の基本 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2018
芸術教養シリーズ7 欧米のモダニズムとその後の運動 近現代の芸術史 造形篇I 林洋子編 株式会社幻冬舎 2013