1835年 油彩・キャンヴァス
72.5x94㎝ ライプツィヒ美術館(ドイツ)
描いたのは
カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ
Caspar David Friedrich
1774年9月5日~1840年5月7日
1836年(62歳頃)
ドイツロマン派の風景画家。
深い宗教的、精神的意味を、作品に吹き込んだ作家です。
夕暮れの海
5隻の船に、5人の人物……
後ろ姿、杖をついているのがフリードリヒ本人です。
そしてその象徴となるのが、中央の大きな船!
長い航海を終えて、今まさに帆をたたみ
岸につこうとしている船です。
手前の2隻は、浜辺でじゃれ合う2人の幼い子供。
まだ漕ぎ出していません。
そして沖の2隻が、甥と娘。
今まさに航海中!
山高帽のこちらを向いている紳士が甥ですね。
この絵は《人生の諸階段》というタイトルのとおり、
人の人生の始まり(誕生)から
死(無限)までの生涯を表しています。
フリードリヒは、デッサンや習作なしに、
直接下絵を描いて仕上げていく制作方法でした。
筆跡の残らない繊細な色彩の濃淡が特徴です。
神聖な美しさですね✨
【参考図書】
366日の西洋美術 (366日の教養シリーズ) 瀧澤秀保監修 株式会社三才ブックス 2019
芸術教養シリーズ6 盛期ルネサンスから十九世紀末まで 西洋の芸術史 造形篇II 水野千依編 株式会社幻冬舎 2013
知識ゼロからの名画入門 永井龍之介監修 株式会社幻冬舎 2016日閲覧