3級 過去問/Q.100
クリスタルパレス 正面入口
1851年、最初の万国博覧会(国際博覧会)がロンドンで開かれます。
その後、フランスなど各国の大都市で開催されるようになります。
この第1回ロンドン万博では、機械的工業製品が重視され、工業デザインは軽視されました。その状況を嘆いたウィリアム・モリスが、後にアーツ・アンド・クラフツ運動を展開していくことになります。
ちなみに日本政府が初めて参加したのは、1867年のパリ万博です。
徳川幕府と薩摩藩、佐賀(鍋島)藩が参加します。
その時の展示品が、ジャポニスムの契機となり、その後の欧州美術に大きな影響を与えています。
3級 過去問/Q.101
国立西洋美術館(東京)
「近代彫刻の父」と呼ばれるフランスの彫刻家。
代表作の1つ《考える人》は、《地獄の門》の一部を単独の像として独立させたものです。
背中をひねっているこのポーズは、《ベルヴェデーレのトルソ》やミケランジェロの作品を研究した成果です。
ロダンは、様式や素材、支持体も様々に、人間の豊かな感情を自由に構成し、表現しました。やがて近代彫刻をリードする存在となります。
《考える人》についてはこちらも👇
3級 過去問/Q.102
ブロンズ 1902-05年
H104㎝ テュイルリー公園(パリ)
1905年のサロン・ドートンヌに出品された作品です。
制作したのは、フランスの彫刻家、
アリスティド・マイヨール(1861-1944)
ロダンとともに、近代ヨーロッパを代表する彫刻家の1人です。
初めは画家として活躍しますが、目の病によって彫刻家へ転身します。
ギリシアのアルカイック期の彫刻に影響を受けて、豊かな量感のある女性像を多く制作しています。
《空気》 1938年 クレラー・ミュラー美術館(オランダ)
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定3級問題[基本編 basic] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2021
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019
この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門 佐藤晃子著 株式会社美術出版社 2019
ルネサンスから十九世紀末まで 西洋の芸術史 造形篇II 水野千依編 株式会社幻冬舎 2013