
サン・ピエトロ大聖堂はローマ・カトリック教会の総本山!
ローマ市内のヴァチカン市国にあります。
創建は4世紀。現在の聖堂は2代目です。
ルネサンスの建築家ブラマンテの計画案をもとに1506年着工。幾度と中断、何人もの監修・設計変更がありました。
最終的に引き継いだのは、71歳になっていたミケランジェロ! 超人的な能力で様々な問題を解決し、ドーム全体の基本的なデザインを完成させました。晩年の17年間を無休でこの建築に捧げるも、完成を待たずしてこの世を去ります。
未完のまま残された大聖堂のファサード(正面)は、カルロ・マデルナの設計で完成されています。
現在の姿に完成したのは1626年。建物の建築に120年です。周辺整備や装飾にさらに50年。優れた装飾や絵画や彫刻があふれる聖堂の中の聖堂です✨

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ
《ウルビーノのヴィーナス》
1538年頃 油彩・キャンヴァス
119x165㎝ ウフィツィ美術館(フィレンツェ)
「ヴィーナス」は、ローマ神話では「ウェヌス」と呼ばれ、その英語読みです。
ギリシア神話の美と愛の女神アフロディテと同一視されています。
ティツィアーノ(1488/90頃~1576)はタブーを破って、生身の女性の官能美あふれる裸体を描きました。
しかし右手には愛を表す花束を、足元には貞節を意味する犬を寄り添わせ、ヴィーナスであるアイテムを一緒に描くことで、あくまで女神だとして世の批判を免れました。
この作品には その28年も前に、先駆的絵画がありました。
兄弟子ジョルジョーネの《眠れるヴィーナス》です。

ジョルジョーネ《眠れるヴィーナス》
1510年 油彩・キャンヴァス
108.5x175㎝ アルテ・マイスター絵画館(ドレスデン)
制作中に没してしまい、弟弟子だったティッツィアーノが完成させたといわれています。
そして《ウルビーノのヴィーナス》をもとに、1863年 マネの《オリンピア》が生まれています✨

エドゥアール・マネ 《オランピア》
1863年 油彩・カンヴァス
130.5×190㎝ オルセー美術館(パリ)
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定4級問題[入門編 introduction] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019
続 西洋・日本美術史の基本 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2018
増補新装 カラー版 西洋美術史 高階秀爾監修 株式会社美術出版社 2021
絵でわかるアートのコトバ 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2011
この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門 佐藤晃子著 株式会社美術出版社 2019
366日の西洋美術 (366日の教養シリーズ) 瀧澤秀保監修 株式会社三才ブックス 2019