
マネ 《草上の昼食》
1863年 油彩・キャンヴァス
208x265㎝ オルセー美術館(パリ)

1856-58年頃
ナダール撮影
エドゥアール・マネ(1832-1883)は、写実主義から印象主義への架け橋となるフランスの画家。
当時、フランスの唯一の作品発表の場であったサロンに出品したところ、女神ではない裸婦と、正装の男性が同じ画面上にいるということで、一大スキャンダルを巻き起こしました!
2年後には《オランピア》を!

《落穂拾い》
1859年 油彩・キャンヴァス
83.5x110㎝ オルセー美術館(パリ)
こちらもまたバッシングにさらされます…
しかし違う反応も見られるように!
当時の保守的な美術界に、窮屈さをかんじていた一部の若い画家たちが、マネの芸術への姿勢や、描く色彩の強さなどに魅了され、彼のもとに集うようになります。
その若い画家たちが、後に「印象派」という新たなジャンルを生み出します✨
そのきっかけとなったマネは「近代美術の創始者」「印象派の父」などと呼ばれています。

《印象、日の出》
1872年 油彩・キャンヴァス
48x63㎝ マルモッタン・モネ美術館(パリ)

1899年
ナダール撮影
これはクロード・モネ(1840-1926)の美術史上、重要な意味を持つ作品です!
1874年、サロンの審査に対抗して、「画家・彫刻家・版画家たちの匿名芸術家協会展」が開催されます。(開催場所はナダールの写真館)
それに出品したものの、完璧な仕上げが主流の当時の美術界には受け入れられず、批評家はモネのこの作品の名前を、展覧会の名前として、皮肉を込めて記事に取り上げました。
それがきっかけで「印象派」という言葉が生まれています!
長い名前だった展覧会名も、後に「第1回印象派展」と呼び改められています。
この朝もやに浮かぶ日の出の情景ですが……
テキサス州立大学の天文学者らの測定により、この絵が描かれた光景の日時は、1872年11月13日午前7時35分頃の可能性が高いと特定されています!
すごいですねー
マネとモネ♪
今回も名前が似ていましたね✨
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定4級問題[入門編 introduction] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019
続 西洋・日本美術史の基本 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2018
増補新装 カラー版 西洋美術史 高階秀爾監修 株式会社美術出版社 2021
この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門 佐藤晃子著 株式会社美術出版社 2019
366日の西洋美術 (366日の教養シリーズ) 瀧澤秀保監修 株式会社三才ブックス 2019