
《聖テレサの法悦》
1647-52年 大理石 H350㎝
サンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア聖堂(ローマ)
ジャン・ロレンツォ・ベルニーニ(1598-1680)は、ミケランジェロと並ぶ天才彫刻家。早くから才能を認められローマを中心に活躍しました。

《自画像》
1630-35年 ボルゲーゼ美術館(ローマ)
この作品は、16世紀スペインに実在した聖女テレサが神と出会い、その喜びに満たされる奇跡の場面です。
その瞬間的な動作や表情、衣類の材質感などを、大理石で表現しています。

ベルニーニは建築家としても優れ、この礼拝堂の内装のデザインから、すべてを手掛けています。
バチカンのサン・ピエトロ広場の造営にも携わっています!


すごいですね~✨
「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と称賛されました。

《マリー・ド・メディシスのマルセイユ上陸》
(連作《マリー・ド・メディシスの生涯》より)
1621-25年
油彩・キャンヴァス
394x295㎝
ルーブル美術館(パリ)
マリー・ド・メディシスは、イタリアの大富豪メディチ家の娘。
フランス王アンリ4世の2番目の王妃で、ルイ13世の母。
描いたのは、ピーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)。

《自画像》
1623年 ロイヤルコレクション(イギリス)
ルーベンスは、《マリー・ド・メディシスの生涯》として、21点の連作を描いています。この絵はそのうちの6番目。
マリーは自らの権威確立のために、ルーベンスに連作を依頼します。
ルーベンスは、政治的に功績のないマリーの生涯を、神話になぞらえてドラマティックに描くことで、王妃としての権威を表そうとしました。
しかしすべての作品が完成した頃には、マリーは失脚してしまいます……
素晴らしい歴史画・宗教画を多数描いたルーベンス。やっぱり『フランダースの犬』が浮かびます。🐶

《キリスト降架》
1611-14年 油彩・板
420.5x320㎝ 聖母大聖堂(アントウェルペン)
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定4級問題[入門編 introduction] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019
続 西洋・日本美術史の基本 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2018
増補新装 カラー版 西洋美術史 高階秀爾監修 株式会社美術出版社 2021
この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門 佐藤晃子著 株式会社美術出版社 2019
芸術教養シリーズ6 盛期ルネサンスから十九世紀末まで 西洋の芸術史 造形篇II 水野千依編 株式会社幻冬舎 2013