3級 過去問/Q.60
《ラス・メニーナス》
1656年 油彩・キャンヴァス
318×276㎝ プラド美術館(マドリード)
自画像 1640年
ディエゴ・ベラスケス(1599-1660)は、スペイン国王付きの宮廷画家。
マドリードで40年も活躍しました。
この作品《ラス・メニーナス》 は、「すべての絵画の最高位に位置するもの」と絶賛されたベラスケスの代表作です。
国王フェリペ4世夫妻を、ベラスケスが描くという場面設定で、画面左にベラスケス。中央の鏡の中に、フェリペ4世夫妻が見えます。
複雑な構成の作品で、もう少し詳しくは 4級Q.32 を!
他、スペイン・バロックの作家は、
聖ルカとしての自画像
1640年
スルバランは、鋭い写実力で優れた静物画を描いています。
《壺のある静物》
1658-64年 油彩・キャンヴァス
46×84㎝ プラド美術館(マドリード)
自画像 1670年頃
ムリーリョは、美しく感傷的な宗教画を描く一方、スペイン庶民のリアルな生活も描きました。
《無原罪の御宿り》
1678年頃 油彩・キャンヴァス
274×190㎝ プラド美術館(マドリード)
《蚤をとる少年(乞食の少年)》
1645-50年 油彩・キャンヴァス
134×300㎝ ルーブル美術館(パリ)
3級 過去問/Q.61
《キリスト昇架》
1609-10年 油彩・板
460×640㎝ アントワープ大聖堂(ベルギー)
ピーテル・パウル・ルーベンス(1577-1640)
ルーベンスは、フランドル・バロックの画家。
大工房を構えるだけでなく、外交官としても活躍し、社会的にも成功した人物でした。
『フランダースの犬』のラストシーンで、少年ネロがずっと見たかったのが、このルーベンスの2枚の絵でした。
《キリスト昇架》と、こちらの《キリスト降架》です。
《キリスト降架》
1611-14年 油彩・板
320×420.5㎝ アントワープ大聖堂(ベルギー)
3級 過去問/Q.62
《チャールズ1世の肖像》
1635年 油彩・キャンヴァス
266×207㎝ ルーブル美術館(パリ)
フランドルのルーベンスの工房で助手として働いた後、イタリア留学を経て、イギリス王チャールズ1世の宮廷画家となります。
彼が最も得意としたのは公式肖像画。
繊細で品格があり、モデルの地位や心理を巧みに演出しています。
《チャールズ1世の肖像》は、4級Q.29でもでてきました。
こちらもチャールズ1世を描いたもの。
《馬上のチャールズ1世とサン・アントワープの領主の肖像》
1633年 油彩・キャンヴァス
368×267㎝ ウィンザー城(イギリス)
イギリスへ渡ったのは、フランドルにいる限り、ルーベンスの二番手という評判をまぬがれることができなかったから…… という説もあるとか。
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定3級問題[基本編 basic] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2021
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019
この絵、誰の絵? 100の名作で西洋・日本美術入門 佐藤晃子著 株式会社美術出版社 2019