「光の三原色」です。
赤 Red
緑 Green
青 Blue
それぞれのアルファベット綴りの頭文字から「RGB」と呼ばれます。
PCの画面や、テレビなどの映像に表れる色は、この3色の組み合わせから成り立っています。電飾の看板やライトなどもですね。
こちら光の方は、色が混ざるごとに明るさを増していくので、加法混色(加算混合)といいます。
3色を同量ずつ混ぜると白色の光になり、どの色も光っていない状態が黒です。
3級 過去問/Q.276
こちらは「色(絵具)の三原色」です。
赤(マゼンタ)
青(シアン)
黄(イエロー)
光が当たって反射して見える色で、本やチラシなど印刷物がこちらですね。
原色とは、混色によって作ることができない色のこと。
逆にこの3色(または2色)を、適当な割合で混ぜ合わせることで、様々な色をつくることができます。
すべて混ぜると黒になりますが、正確には暗い灰色です。よって印刷では、黒のインクを別に使います。
3級 過去問/Q.277
絵具やインクは、色を混ぜるほど色が暗くなっていきます。これを「減算混合(減法混色)」といいます。
パレットの上で、絵具をいろいろとまぜていくと、どんどんにぶい色になっていった体験が、誰しもきっとありますよね!
2つ前の問題に出てきましたが、光の方は「加算混合(加法混色)」でした。色が混ざるごとに明るさを増していきます。
3級 過去問/Q.278
色は、色相・明度・彩度の3つの属性で区別されます。
「色相」 赤味や黄味といった色味の違いのこと
「明度」 明るさの度合いのこと
明度が高い = 明るい色・白に近づく
明度が低い = 暗い色・黒に近づく
「彩度」 色の鮮やかさのこと
彩度が高い = 鮮やかな色
彩度が低い = 落ち着いた色
それぞれの色の中で、最も彩度が高い(最も鮮やかな)色が「純色」です。
また、色は大きく分けると、3要素を持つ有彩色と、明度のみで変化する無彩色に分かれます。
3級 過去問/Q.279
いわゆる反対色のことですね。
色相環は、図のように主な色相(赤・青・黄・緑・紫など)を、円状に等間隔で並べて、中間色を配置したものです。
「補色」は、その色相環で対称の位置に置かれた反対色。
補色関係にある2つの色を、一定の割合で混ぜ合わせると、無彩色(光の場合は白・色材の場合は灰色)に近い色になります。
補色を並べた配色は、コントラストが強く、絵画やデザインでは、鮮やかさを強調するため、効果的に使われることもあります。
3級 過去問/Q.280
色は見る人の奥行き感に影響を与えます。
青や緑などの寒色は、遠く、引っ込んで見えることから「後退色」と呼ばれます。
逆に、赤や黄などの暖色は、実際の距離よりも近く、飛び出して見えることから「進出色」と呼ばれます。
👇こちらのサイトでサッと確認できますよ。
このような特徴は、古くから絵画の遠近法に応用されています。
現代では、標識などの視覚伝達デザインや、空間デザインの分野で、効果的に使われています。
3級 過去問/Q.281
《聖十字架の発見》
ヤン・ファン・エイク 『トリノ=ミラノ時祷書』
青や緑などの寒色は、遠く引っ込んで見える「後退色」でしたね。
近景の地面の 茶
中景の草木の 緑
遠景の空の 青
青はただ空というだけでなく、遠くの物体が、大気と光の作用で霞んで色を失い、青みを帯びて見えるという、経験的な知識も応用しています。
ヤン・ファン・エイク作とされる『トリノ=ミラノ時祷書』(1420頃)は、こうした遠景表現の最も早い例の1つです。
「減算混合」の復習になりますが、絵具を混ぜると、たくさんの色ができる一方、濁って暗くなるという特性がありましたね。
👇こちらはスーラの代表作《グランド・ジャット島の日曜の午後》
これは点描法で描かれた作品です。
チューブから出したままの純色を、そのまま小さな色の点の集まりで描いています。(Q.95で取り上げました。)
離れて見た時に、目の中で色が重なって、濁りのない明るい混色の効果が得られるよう、科学的にアプローチしています。カラー印刷と同じ原理ですね。
それに赤と緑や、紫と黄色など、補色の強い対比の効果なども取り込んでいます。
スーラはこの作品の制作に2年かけています!
【参考図書】
知る、わかる、みえる 美術検定3級問題[基本編 basic] 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2021
改訂版 西洋・日本美術史の基本 美術検定1・2・3級公式テキスト 美術検定実行委員会編 株式会社美術出版社 2019